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 カラーマッチング
■塗料の色を合わせる
塗料は、白・黒・赤・黄・緑・青・紫をたくみに混ぜ合わせることにより希望の色合いを作ることができる材料です。
その色をつくるることを「色合わせ」(調色)とも言い色を自分の希望する色へと導いていくテクニックです。調色は経験の積み重ねによって養われてきました。そして、今だに学問として、十分に解明された技術とはいえません。光学機械的な数字やデーターで合っていても、最終判断は人間の眼に頼る以外方法がないのがカラーマッチングの世界です。

■カラーマッチングの作業工程
色合わせの順序としてまず1番に色見本に対して
それに使われている原色を判定します。

原色の色数は最小限にする。
何色も混ぜると色の経時変化が起きてニゴリが発生することにもなります。
また、やみくもに原色を入れていったんじゃ時間がムダだしそれにたとえできても再現性が難しいので。

色見本と色合わせ中の色との比色判定は短時間で行う!
長時間見ていると人間の眼はそれに順応してしまうため。だから色見本と色合わせの色は短時間で判定しないと正確な判断ができない。

ベースと原色は充分に攪拌すること。
塗料の着色には顔料が使われており顔料にはそれぞれの比重があるから充分な攪拌をしないと思った通りの色が出ません。

色合わせの経過中を知るため色のものさしを作る。
色合わせをしている途中に、攪拌棒などで塗料を取りそれを塗板に塗り見本と比色する。塗った物は、番号を付けるなりして、経過している色のものさしとして使う。

浮き色、沈み色の変化を考えながらやりましょう。
乾燥していくと、だんだん色が変わってくる。
それは、顔料の粒子の大きさによって浮く顔料と沈む顔料があるため。
顔料は細かいほど動きがあって、塗膜の表面上に浮いてくる。
種類としては、青、緑、黒など。
逆に黄土色とか黄鉛は沈むから乾いてしまえば目立たない。また、粒子の他に顔料の比重によっても変わります。

色見本と同じ材質を使って最終確認をする。
材質によって同じ色でも違って見える。また、吸い込みとか凹凸によっても変わるため。

■色を判定する場所
色物体を見るときは周囲の色に影響されない明るい場所で見なければなりません。なるべく明るい場所がよいことは言うまでもありませんが、明るさは1000ルクス以上が理想的です。
また、色を見る場所の周囲に明るく冴えた色彩のものがあると、その色物体からの反射光を受けて照明の光が無彩から遠ざかることになり正しい比較はできません。

■カラーマッチングに関する用語
●色合わせ
現在ある物体色に同じ色に合わせる作業を言います。
●色あし
着色顔料を白色顔料でうすめたときの色合い、たとえば濃色ではほとんど見分けのつかない黒とか青色塗料などを白色塗料でうすめ、色を比べるとその顔料特有な色合いをしることができます。
●隠ぺい力
塗膜が下地の色をおおいかくす性質をいう。
慣用的には、「色のとまり」「色のかぶり」とも言います。
●色分れ
顔料の分散が悪く、塗膜に色むらを生じること。
浮きまだら、色むらとも言います。
●拡散昼光
物体の表面色の色合わせに用いる自然の昼光。
日の出3時間後~日の入り3時間前までの間の、太陽光の直射を避けた北窓からの光をいう。
●色の許容差
色合わせ作業における指定された色と新たに作った色との色差の許容範囲のことです。
●ぬれ色
顔料が液体でぬれているときの色、あるいは塗料では乾燥前の塗膜の色をいいます。
●色票
色の表示などを目的とする色紙又は類似の表面色による標準試料。特定の基準に基づいて作成した色票を標準色票という。
●条件等色
二つの色が昼光の下では非常によく合っていてもある種の照明光の下や白熱電球の光のもとで違って見えるものがあります。
このように見える、2つの色の関係のことをいいます。
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